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SONYのMDステーションMZ-R5STを修理する(修理編)

前回は分解して不具合箇所をの確認した。

kamebass.hatenablog.com

それでは修理開始~。

液漏れで腐食した箇所の修理

電池ホルダー

まずは電池ホルダーの掃除。両端のバネ状端子は特に腐食していないので軽い掃除のみ。一方、2つのニッケルカドミウム電池を直列接続する中継端子は液漏れで青緑色の粉っぽいもの(結晶?)が付着しているので、無水エタノールと綿棒でごしごし掃除し、最後に接点復活材を塗布して修理完了。

電池ホルダーの掃除
電池は千石電商で新しく購入した。台湾製
新しいニッケルカドミウム電池

基板

電池ホルダー周辺の基板表面には粉はふいておらず乾いた状態だが、将来的に腐食が進行するかもしれないので掃除する。作業としては、まず綿棒に水道水を含ませて掃除(本当は精製水の方がよいのかな)、その後に無水エタノールを綿棒に含ませて掃除した。この掃除で、電解液がかかった箇所にあったシルク印刷の一部が剥がれた。電解液の影響でシルク印刷が剥げやすくなっているようだ。

ジャンパ接続

基板上で腐食の影響を受けてそうなパターン及びスルーホールの導通や抵抗値をチェック。両面基板のパターンを追うのは大変だった。予想以上に表裏を行ったり来たりしてるし。基板設計には凄いスキルが必要ですね。チェックの結果、以下の3点を不具合箇所としてジャンパ線で接続することにした。

  1. アナログ出力のRCA端子(R)とアナログ回路間
  2. ヘッドホン端子手前のコンデンサ(DCカット用かな)とアナログ回路間(LR両方)
  3. アクティブスピーカ用の端子(R)とアナログ回路間

ジャンパ線で修理

液晶パネルの修理

偏光板とガラス基板の間に無水エタノールを流し込みつつ、プラスチック製のヘラを使ってゆっくりと偏光板を剥がしていく。

偏光板を剥がす
剥がした偏光板と液晶パネル
写真のように液晶パネル表面には接着剤がたっぷり残っているので、これを除去する。使った薬剤は無水エタノールとシール剥がし。シール剥がしはいろんな製品があってどれが良いのか分からないが、今回はコニシのシールはがしゼリー状というのを使ってみた。

最初シール剥がしと無水エタノールを交互に使って綿棒でゴシゴシしてみたが、どっちも同じような感触だったので結局は無水エタノールだけで作業することにする。が、いくら綿棒でチマチマ作業してもなかなか接着剤は落ちない。なので無水エタノールをぶっかけながらプラスチック製のヘラでガシガシと剥がしていく。液晶パネル表面はガラスなので結構強い力をかけても大丈夫だった。それでも綺麗に除去するには1時間以上はかかった。そしてビネガーシンドロームの名前に相応しく酸っぱい匂いが臭かった。

綺麗になった液晶パネル

偏光板は東急ハンズで販売していた接着剤なし(のりなし)のタイプを購入。この新しい偏光板を必要サイズにカットするのだが、その前に方向性を確認する必要がある。そこで一旦全体を仮組して電源投入する。そして新しい偏光板を液晶パネル前にかざし、白黒反転することなくきちんと表示される向きを確認する。確認後、偏光板を液晶パネルと同じサイズにカット。カットしたら表面の保護シートを剥がして液晶パネルの前面に来るようにセットする。前面パネルには液晶パネルが嵌合するように枠が形成されているので、偏光板は接着することなく配置するだけ。

新しい偏光板をセット

動作確認

以上で終了は終了したので全体を組みなおして動作確認を行う。しかし、ここでトラブル発生!再生ボタンなど操作ボタンが効かない!?修理前はちゃんと動作していたで作業中に何かやらかしたようだ。なので、次はこのトラブルを解決すべく再修理する。マッチポンプだね。

続きはこちら。

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