Kame(b)の音楽にまつわる何か

Kame(b)の主に音楽にまつわる適当なことを記します。

ヤマハの鍵盤ハーモニカ「ピアニカP-32D」をオーバーホールする(清掃・組み立て編)

ヤマハの鍵盤ハーモニカ「ピアニカP-32D」のオーバーホールの記事の続きです。分解編は以下を参照。

kamebass.hatenablog.com

清掃

鍵盤は台所用の中性洗剤と歯ブラシを使って洗浄します。

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水洗い

フレームはバルブパッキンの接着剤糊跡をマイナスドライバーの先端や紙やすり等をつかって削り落とします。紙やすりは糊跡の除去だけでなく、接着を良好にするために表面を荒らすことも目的としています。同様に、黒鍵クッション・白鍵クッションの糊跡もきれいに落としておきます。糊跡の除去がすんだら、フレームと空気室は中性洗剤と歯ブラシを使って洗浄します。

リードプレートはパーツクリーナー(自動車整備用)でざっと洗浄し、さらに無水アルコールと綿棒をつかって洗浄しました。なお、この作業でも変色していた部分は落ちませんでした。また、真鍮ブラシで軽くこすってみましたがこれでも駄目でしたので、変色部分はそのままとしました。

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リードプレートの清掃

ところでオーバーホール前の症状として「音が出ない時がある」というのがありましたが、これはリードの「アゲミ(反り具合)」の量も影響するようです。アゲミの調整は難しそうなので今回はパスしました。

組み立て

バルブパッキンを接着剤で接着します。バルブパッキンの長さはそのままではバルブ穴にぴったりは合いません。多少左右に伸ばした状態で貼りつける必要があるので注意が必要です。

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バルブパッキンとフレームの関係

接着剤は「セメダイン速乾G」というのを使いました。接着剤はバルブパッキンとフレームの双方に塗り、数分乾かしてから貼りつけます。このときバルブ穴とぴったり合うように調整しましょう。

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セメダイン速乾G
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バルブパッキンに接着剤を塗布
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フレームに接着剤を塗布

黒鍵クッションと白鍵クッションを貼りつけます。これは裏面が両面テープになっているので簡単です。

今回、鍵盤とフレームが接するところにグリスを塗布することにしました。グリスは樹脂を侵さないシリコン系としてKUREの「シリコングリースメイトペースト」を選びました。なお、KUREの「シリコンスプレー」も持っていましたが、グリス膜がすぐに取れてしまいそうなことから使用は見送りました。また、KUREの「グリースメイト」も持っていましたが、これはウレア系なので使用は見送りました。

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シリコングリースメイトペースト
グリスを塗布する場所は、フレームの、白鍵の先端部内側と接するガイド部の左右の縁(A)と、黒鍵の先端部内側と接するガイド部の左右の縁(B)と、各鍵盤の後部を支持する支持部(C)としました。グリスは竹串を使って塗布しました。
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グリスの塗布箇所

あとは、残りのパーツを分解時と逆の手順で取り付けるだけです。

試奏

試奏してみましたが、グリスを塗布したので鍵盤の動きが非常に滑らかになりました。また、バルブパッキンと黒鍵・白鍵クッションを新品に交換したので打鍵ストロークがやや浅くなり、また鍵盤の底打ち感が柔らかく、打鍵音も静かになりました。

音に関しては、自宅の部屋では大きな音を出せないので未確認です。「アゲミ」の調整をしていないので基本的にはそのままかなと思いますが、リードの洗浄で多少改善しているかもしれません。後日確認します。

ヤマハの鍵盤ハーモニカ「ピアニカP-32D」をオーバーホールする(分解編)

ヤマハの鍵盤ハーモニカ「ピアニカP-32D」を購入してから20年以上経ってきており、以下のような症状が出ます。

  1. たまに鍵盤のいくつかが押し込まれたまま戻らないことがある。
  2. ケースから出した直後は、すべての鍵盤について張り付いているな感じがある。ただし、この症状は一回打鍵すれば治ります。
  3. キーを押してから強く息を入れると音が出ないときがある。

そこでオーバーホールすることにします。数年前に塗装をしたついでに鍵盤も全部外して掃除したのですが、今回は全部バラシして掃除、パッキン類の全交換を行います。

部品の購入

パーツはTANAKA PIANOから購入しました。購入したパーツ。

  • バルブパッキン(フレームからの鍵盤毎の排出口にあるパッキン)
  • プレートパッキン(リードプレートとフレームとの間のパッキン)
  • フレームパッキン(フレームと空気室との間のパッキン)

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    購入したパーツその1

  • 黒鍵クッション(黒鍵の先端下部とフレームとの間のクッション)

  • 白鍵クッション(白鍵の先端下部とフレームとの間のクッション)
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    購入したパーツその2

分解

裏から4本のネジを外します。

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裏からネジを4本外す
すると、左右の上カバーが取れますので、本体部分をごそっと出します。
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左右の上カーバを取り外した様子
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本体部分を取り出した様子

各鍵盤の後端にひっかえてあるバネを取り外して鍵盤を全部取り外します。ここで、白鍵用のバネと黒鍵用のバネは強さが違うので混ざらないように注意して下さい。

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バネを外す
白鍵の裏側には10Aとか11Cとかの刻印があります。英字は音名で、数字はオクターブ毎のブロックの数(?)みたいな感じです。黒鍵の裏にも刻印がありますが、黒鍵自体すべて同じパーツなので区別する必要はありません。
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白鍵裏の刻印

水抜きボタンは反時計回りにまわせば取れます。

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水抜きボタン
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水抜きボタン外れた

空気室の4本のネジを外して空気室を外します。

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空気室を開けた様子

空気室を空けてビックリしたのが、内部に水滴が大量についていたこと。最後に演奏してから1週間経っていたのにこんなに水滴がついていました。リードプレート自体は一部サビだか腐食だかしている箇所がありました。

ネジを外してリードプレートを外します。リードプレートは高音部と低音部に分かれています。

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リードプレートを外す

リードプレートを外したらその下にあるプレートパッキンを剥がします。これは特に接着剤等は使われていません。なお、プレートパッキンは紙製ですが、水でじっとり湿っていました。

次にバルブパッキンを剥がします。バルブパッキンは鍵盤のバルブ部の跡がついていて全体的に劣化しているようです。バルブパッキンは接着剤で接着されていおり糊跡が残ってしまいます。

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バルブパッキンの様子
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バルブパッキンを剥がす。接着剤跡が残ります。

黒鍵クッションと白鍵クッションを剥がします。これは両面テープで接着されており糊跡が少々残ってしまいます。

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黒鍵クッションを剥がす様子

以上で分解作業は終了です。

続きはこちら。 kamebass.hatenablog.com

LilypondとFrescobaldi をバージョンアップする

いつの間にかLilypondの安定版がメジャーアップデートしてました。またFrescobaldi も最近更新が再開したようです。そこで両者をインストールします。順番としてはLilypondを先にしました。

Lilypondの開発版から安定版への移行

Lilypondのダウンロードページから安定版2.20.0のWindows版パッケージ(lilypond-2.20.0-1.mingw.exe)をダウンロードします。そして、このファイルを開いたところ、やはり古いバージョンを消せと怒られたので、Windowsの通常の機能でLilyPondをアンインストールします。この辺は、前回開発版のバージョンアップをしたときと同じですね。ですので、以降は過去記事を参考にして下さい。 kamebass.hatenablog.com 今回は.lyファイルの関連付けは変更されておらず、Frescobaldi のままでした。この時点でFrescobaldiを起動してみたところ、安定版から開発版への移行作業等をすることなく開発版用に作成した過去のファイルをそのままコンパイルできました。またLilyJazzも有効でした。よし。

Frescobaldi 3.1.1への更新

次に、Frescobaldiを現在の3.0.1から3.1.1に更新します。改変履歴をみると3.1で新機能や機能改善が行われたようですね。3.1.1はそこからのバグ取りだけの模様。ダウンロードおよびインストールは以前の記事を参考にして下さい。 kamebass.hatenablog.com

で、何が変わったのか

Lilypondに関しては、いままで使っていた開発版というのは今回の安定版に向けたものだったので私的には特に変更なし。Frescobaldiも特に大きな変更点はないように見えますが、以前の記事で書いていたWndwsアカウント名に日本語が含まれているときのトラブル、具体的には保存する前の編集中ファイルのPreviewがうまくいかないトラブルが解決していました。これは地味に嬉しい。

最近ちょっと浮気してMuseScoreもいじっています。かなり心を揺すぶられてますが、そのうち比較記事でも書ければいいなと思っております。