Lyle Maysのシンセの音をフリーソフト音源Synth1で再現する
無料のソフトシンセ音源Synth1を使ってLyle Maysのあのシンセサウンドの再現にチャレンジしてみたので、その設定を備忘録として記しておくことにする。
サンプル
結果としてこんな感じにできました。もうちょっとカスレ感が出ると良いんだけどなー。
このサンプルはDAWソフトに打ち込んで作りました。DAW側でリバーブやコンプ等のエフェクターは一切かけてません。各ノートのVelocityは全部一緒ですし、譜面的に装飾音符はつけていません。またModulationホイールやピッチベンドも操作していません。なので自分で弾いたらもうちょいいい感じになるかと思います。
では以下に設定の備忘録を。
Oscilatorsセクション
OSC1ブロック
- 波形は三角波(△)
- detはゼロ
- FMもゼロ
これでOSC1は素の「ポー」という音になる。
subブロック
- つまみはゼロ→残りは適当でOK
OSC2ブロック
- 波形は三角波(△)
- ringはオフ
- syncはオフ
- trackはオン
- pitchはゼロ(つまみの中心)
- fineは+8セント→これはOSC1とちょっと音程をずらしてコーラス効果で音の厚みをだすため。マイナス方向でもOK。好みのうねりがでるように絶対値を調整する。
- m.envはオン→このブロックが肝!
- dest.はosc2を選択
- A(ttack)は0
- D(ecay)は65
- amtは+02
これでOSC2は、音を全音(+02)上から音をあてる感じになる。音をあてる早さはD(ecay)で調整。どのぐらい上から当てるかはamtで調整する。amtをマイナスにすると下から音を当てる、つまりしゃくるかんじになる。
Mixブロック(OSC2の「sync」の右側のブロック)
- key shift (二桁のデジタル数字)はゼロ→トランスポーズしない
- mixは50:50→OSC1とOSC2の配分
- p/wは関係なし。
- Phaseはゼロ
- tuneはゼロ
Amplfireセクション
- A(ttack)は63→立ち上がりは柔らかく
- D(ecay)は53
- S(ustain)は100→D(cey)と合わせて、ちょっとアタックが存在する感じ。笛で息が入った瞬間のイメージ。
- R(elease)は70→別途リバーブかければいいので余韻は無くてもいいけど、楽器としての余韻を付けた方が使いやすい?
- gainは107 適宜
- velocityは64 適宜
このセクションで笛っぽい感じにしている。
Filterセクション
- A(ttack)は0
- D(ecay)は64
- S(ustain)は32
- R(elease)は64
- amtは64
- freqは85
- resは0
- satも0
- trkは64
- Velはオン
- typeはLP24
このセクションは、ADSRで余計なことしない、res/satで余計なことしない、LowPathFilter選ぶ、とすれば値は適当で大丈夫かな。
LFOセクション
- LFO1はオン
- spdは64
- amtは0
- dstはosc1,2を選択
- tempoとkeyはオフ
このセクションは、全体に音のうねりを与えるもの。ただしOSC2の設定で周波数を少しずらしているので(fineつまみ)、このLFOを掛けなくてもうねりは出ている。ここでは、MIDIキーボードのModulationホイール(バー)でうねりの深さをコントロール可能にするために設定。
- LFO2はオフ
Wheel/MIDIセクション
- p.b rangeは02 →MIDIキーボードのピッチベンドでの可変範囲を全音(02)にする。
- src1は#1:mod wheel
- その右のつまみは2% *その右の項目は、lfo1 depth
- src2は#1:mod wheel
- その右のつまみは0% →つまり使ってない。うねりのスピードも変えたければ適宜設定。
- その右の項目は、lfo1 speed
Effectセクション
- オフ
Equalizer / Panセクション
- お好きにどうぞ
Tempo Delayセクション
- オフ
Chorus / Flangerセクション
- オフ
Voiceセクション
- Polyで16オン
その他
- オフ
まとめ
アナログシンセでLyle Maysのあのシンセサウンドを再現するには以下のような方針で音作りすればそれっぽくなる。
- OSC1とOSC2を三角波にし、両者間で周波数をちょっとずらす。
- Amplifierでアタックを遅めにして笛っぽくする。
- (ポイント)OSC2に発音時に一瞬ピッチをちょっとだけずらすようエンベロープを設定する
他のシンセでもやってみよう。という訳でOB-Xdでチャレンジした次の記事もどうぞ。