LilyPondをインストールする
どのバージョンをインストールするか?
LilyPondには、安定版の2.18系と開発版の2.19系があります。面倒なことに巻き込まれたくないので通常なら安定版を選ぶ私ですが、色々と調べた結果、現在の開発版は次期安定版に向けた最終段階にあるらしい(?)こと、使いたい機能が現在は開発版用にしかないこと等を考慮して、開発版をインストールすることにします。現在の開発版の最新バージョンは2.19.82です。
インストール作業
まずはLilyPondをインストールして確認作業まで行います。なお、当方の環境はWindows10 64bitです。
- 公式サイトの開発版ダウンロードページからダウンロード。Windows版を選択する。
- ダウンロードしたファイルを開き、インストーラを実行する。なんか懐かしい感じのインストーラですね。
- インストール先はデフォルトの「
C:\Program Files (x86)\LilyPond
」 - インストールオプションの選択画面では、よく分からんが全部でいいでしょう。
インストールの確認とテスト
- デスクトップにLilyPondのアイコンが作成されているので、それを開く。
- するとWelcome云々と書かれた文章が表示されればインストールは成功。
- 実はこのWelcome云々が書かれた文章はサンプル譜面のソースコードなので、これを使ってテストする。具体的には、
- その画面のメニューから「ファイル」→「名前を付けて保存」で、デスクトップに保存。ファイル名は
test.ly
にする。なお、拡張子.ly
がLilyPondのソースファイル用のもので、アイコンは音符のマークです。 test.ly
のアイコンをダブルクリックする。または、マウス右クリックで「Generate PDF」を選択する。- すると、デスクトップに
test.log
とtest.pdf
が作成される。test.pdf
は完成品であるPDFファイルです。 - PDFを開いて確認できたらOK。
- その画面のメニューから「ファイル」→「名前を付けて保存」で、デスクトップに保存。ファイル名は
その他の環境整備
LilyPond及びWindowsの仕様の関係で、パス名(フォルダ名)やファイル名に日本語が含まれるとちょっと面倒なことになる場合があります。罠としては、Windowsのユーザアカウントが日本語名になっている環境があり(私の環境です)、その場合、マイドキュメントのパス名に日本語が含まれてしまいます。そこで、半角英数字のみで適当なフォルダを作ることを推奨します。私は、Cドライブ直下に、C:\LilyPondDocs
というフォルダを作りました。そしてファイル名も半角英数字で作成することにします。
なお、基本的にはコマンドプロンプトは使わず、上記のテストと同様に、ファイルのダブルクリック等で操作を行う事にします。なので、環境変数のセットは省略します。
また、ソースファイルの編集は、当面はLilyPond付属の専用エディタを使います。ただし、そのうちLilyPondの支援ソフトであるFrescobaldiを導入する予定です。
基本的な操作
- LilyPond付属の専用エディタでソースを編集する。ファイルの開き方は、ファイルを右クリックして「Edit source」を選択する。
- そのファイルをダブルクリックしてコンパイルする。
- エラーがあったら
.log
ファイルをメモ帳で開いて確認する。 - エラーがなかったらPDFを開いて確認する。
- 1.に戻る。
注意点としては、4.でPDFを開いたままにすると、2.のコンパイル時にエラーとなって新たなPDFが作成されないことですかね。